New Century at New York City Page 5

世紀を跨いだニューヨーク旅行第5回目、今回はChina Town編の続き、QueensのFlushingという新しいChina Town編です。

6. China TownとFlushing(続き)

Flushing, Queens NY, January 1, 2001

 去年まではなかったのだが、地球の歩き方ニューヨーク編にQueens、The Bronx、Brooklinの記事が出ていた。その中で目に留まったのがFlushing。ここにも中華系のコミュニティーがあるとのこと。
 実は、NYCには何回も来ているのだが、空港を除けばマンハッタン以外の地区にはほとんど行ったことがない。マンハッタン以外は「怖い地域」という先入観があるのだ。で、Flushingに行こうと決めたときも、ちょっとした冒険気分だった。

1) Flushingへ

 前日(大晦日)は、Miss Saigonを見て、その後近くのタイレストランでカウントダウン、ホテルに戻ったのは午前1時近かった。そのため元日に目を覚ましたときには時計はAM10:30を過ぎていた。
 今日はミュージカルもやってないし、開いてない店も多い(それでも開いてる店は増えた方)。マンハッタンをうろうろしても面白くないので、出発前から考えてた小冒険、Flushingへ行くことにした。
 2日にはWoodbury Commonへ行く予定なので、まずHiltonの横にあるAvisでレンタカーを予約。「どのクラスの車?」と聞かれ「一番安いヤツ」と答える。関係ないが、レンタカーは予約の時にクレジットカードの番号を聞かない。No Showだったらどうするんだろう?
 近くの地下鉄の駅ではFun Cardを売っていなかった(券売機が壊れていた)ので、仕方なく42nd-Times Square駅まで歩く。ここでFun Cardを買い、7番の地下鉄に乗り込む。42nd駅が7番の始発駅なのだ。
 歩き方には、7番のエクスプレスで30分、と書いてあるが、エクスプレスは平日のみ、休日は各駅停車のみ、45分かかる。
 Queensに入ってしばらくすると、列車は地下から這い出し、高架を走る。Queensをこうやって上から見下ろすのは初めてだ(普通は空港からのタクシーかシャトルだから、どちらかというと見上げる感じ)。マンハッタンに近い地域は工業地帯なのか、わりと工場が多い。
 この地下鉄、エスニックコミュニティーの間を結んでいるらしく、駅に着く毎に違う民族が乗ってくる。韓国人、中国人、ヒスパニック、インド系、それに何語かわからない言葉をしゃべる人たち…。
 思ってたより車内の雰囲気は悪くない。でもちょっと緊張気味。そうこうするうちに車窓にShea Stadium(NY Metsのホームグランド)が見えてくる。次が終点、Flushingだ。川を渡ると、大きく漢字で書かれた壁(市場らしい)が見える。

2. Flushingってどんな街?

 実は、Flushingをうろうろしたのは、ほんの1時間ほど。駅から出ると(当然だけど)漢字の街。マンハッタンのChina Townと違うのは、高いビルが少なく、2階、3階建ての建物が中心になっていること。おかげで日当たりは良いし、開放感がある。少なくとも表通りは、昼間は明るい雰囲気であまり危険な感じはしない。
 よく聞いてみると、マンハッタンのChina Townでは広東語が中心で、店から聞こえてくる音楽も広東語が多かったが、ここで聞こえてくるのは北京語が多い。ちょっと新聞を覗いてみると、台湾系の新聞が多い。出店で売ってるCDの中にビビアン・スーがある。なるほどここは台湾系が多いんだな。
 Flushingでも寒空にも関わらず、八百屋や魚屋が店を開いている。吹きさらしの中で仕事をするのは大変だろう。
 店の看板を見ていると、漢字の看板が90%以上なのだが、よく見ると韓国語の看板もちらほら。中華系と韓国系のコミュニティーが隣り合ってる、と書いてあるが、韓国系地区には行き着かなかった。
 この街はLGA空港の近くにあり、飛行機が大きな機体で真上を降下していったりする。なお、La Guardia SheratonはFlushingにある。

 ちょうどお昼時だし、レストランを探す。台湾系が多いなら台湾レストランがあるだろう。ところが、台湾レストランが見あたらない。う〜ん。もっと気合いを入れて歩けば見つかるんだろうけど、空腹には勝てず、近くの宏發飯店という中華料理屋に入る(英語名はWonderful Chef)。
 先客は3組ほど。ここでも英語で話しかけられる。今回は中華系に間違えられることがなかった(喜ぶべきか?)女性店員がメニューを持ってきてくれたが、不愛想。にこっともしない。
 この店の料理は、特筆するべき事はなかった。ご飯ものが竹筒に入って出てきたのには驚いたが。なお、小龍包を頼んだら、小龍包がスープに浮かんで出てきた。をぃをぃ。値段は手頃でしたよ。

3) ご飯も食べたし、さあ帰ろう
 昼食も食べたし、ビールも飲んだし、時計はPM1:30を過ぎている。これから帰れば、ちょうどお昼寝タイム。
 Queensも、マンハッタンから離れるとずいぶん雰囲気が違うなぁ。JFKからマンハッタンへ向かうタクシーの窓から見えるQueensは、1階の窓には必ず鉄格子があるしちょっと怖い雰囲気だけど、Flushingはのんびり、のびのびした雰囲気。もちろん昼間しか見てないので、夜はどうなるかよく分からないが。
 再び7番の地下鉄に乗り込む。となりに座った男性二人は、何語か分からない言葉でおしゃべりに夢中。向かいのアジア系は台湾系の新聞を読んでいて、その隣の女の子二人は韓国語でおしゃべり。で、私達夫婦が日本語、と本当に多国籍な地下鉄だ。またちょっと緊張したままGrand Central駅へ、そこで地下鉄を乗り換えてRockfeller Center駅へ。そしてホテルに戻った。やれやれ、初めてのQueens、何とか無事に戻ってきた。

というわけで、China Town & Flushingという、2つの中華街編、これでおしまいです。まだ続く…はず