New Century at New York City Page 6

この年末年始…ったっていつだっけ?と言うぐらい間が空いてしまいましたが、NYC旅行記、第4回目です。今回は、大晦日編です。

7. 世紀をまたいで…タイ料理

1) ああやばい!Sheratonにたどり着けない
 今日が20世紀最後の日、2000年12月31日。相変わらずニューヨークは-5℃ぐらいの気温が続き、妻は仏頂面が続く。ホテルの部屋は暑すぎるぐらいなので、外に出ると余計に寒さが身にしみる。
 U夫妻と一緒に飲茶を食べた後、Macy'sで買い物、その後お昼寝のためにホテルへ戻っていた。
 大晦日の夜はMiss Saigonを見た後、G女史とSheraton Manhattanで待ち合わせ、食事をすることになっている。
 夜6:30過ぎにホテルを出て、Broadway Theatreに向かう。あちこちに警官がたむろしているし、交通規制も始まっている。ただ、まだ通行人の規制はしていないので、車が通らない道路を急ぎ足で渡る。さぁ、今日がMiss Saigonの見納めだ。気合いを入れて劇場に入る。この日はPM7:00の開演、Lea Salongaの2回目の復帰初日である(ショーの内容は、以前書いているので省略)。
 劇場を出るとき、いつもと違うことがあった。いつもは正面からBroadwayに出られるのに、今日は正面は閉鎖、横の出口からでなければいけない。しかも劇場を出ると、8th Ave.にしか行ってはいけないとのこと。もうすでにこの辺は通行者の規制もされている。
 やばい!これではSheratonの周りはもっと厳しい規制になっているはずだ。とりあえずSheratonに向かい、彼女に会わなければ。8th Ave.をとりあえず北に向かう。まだ除雪が十分にされていない歩道を、妻と二人で歩く。周りには、カウントダウンに参加するため、B'wayに入ろうとする人たちがやはり、北に向かって歩いてゆく。半分お祭り気分の人たちの中で、焦る二人。
 とりあえず、58th St.ぐらいでB'wayに入れた。でもそこから先がなかなか進めない。道路には柵があって、その中に入れる人の数を制限してるし、歩道は原則的には立ち止まれないし。とりあえず、警官に会う毎に「Sheraton Manhattanで友人が待ってるんだ!何とか通してくれ!」とネゴをする。むりやり通ろうとすると、それが老人女性であれ子供であれ、恐ろしい迫力で制止する(逆らうと、最悪手錠をかけられることにもなる)が、まだネゴが通用する。とりあえず少しずつ少しずつSheratonに近づいてゆく。が、残り1ブロックと言うところで、ネゴの通用しない警官に阻まれてしまう。融通が利かないヤツだ…と怒るのは筋違いで、彼は忠実に職務を果たしているだけ。仕方なく、G女史に会うことは断念する(次の日に、一緒に食事をしている)。
 仕方ないので、妻と二人で食事をすることにした。とりあえずTimes Square周辺から逃げ出さなければ…。空腹のまま寒空でカウントダウンよりは、暖かいところで年を越したい。妻も寒さに弱いが、私だってこんな寒空はいやだ。
 もう一度、8th Ave.に出る。さっきよりも人が増えたみたいで、もう歩道だけではなくて、車道にも人が溢れている。

2) タイレストランでカウントダウン

 8th Ave.を渡り、どこかは入れそうなレストランを探す。どの店もなんか目一杯人が入っている。これはやばい!と思ったら目の前に1件のタイレストランがある。 Bangkok Cuisine  885 8th Ave. between 52nd & 53rd ここなら入れるに違いない、と思ったのは間違っていなかった。店にはいるとすぐに席に案内される。やったね。これで暖かい年越しができる(軟弱者の喜び)。
 幸いすぐに席に着けたのだが、店内はやはり混んでいる。次に入ってきたカップルはしばらく待たされていたし、店内のバーも鈴なり状態。私達が座ったのはちょっと奥の方、テレビの目の前。
 テレビはカレッジフットボール。あ、Perdue Univ.が出てる。フットボールも強いが、実はこの大学は冷凍工学では全米トップの大学であり、冷蔵庫メーカーの人間には縁が深い。Perdueがんばれ!
 妻とメニューを見ながら、何を食べるか相談。このレストラン、なぜかポークを使った料理がなく、肉類はビーフかチキンだけ。
 すぐにアジア系のウェイトレスが来る。「ええっと、ソムタムとトートマンプラー、それにバッタイとガイヤーン…」と言ったところでウェイトレスがちょっとびっくりした顔で「あなた、タイ語できるの?」と聞いてくる。へ?と思ったら、ウェイトレスが「これの事よね」とメニューを指さす…と…「バーベキューチキン」と書いてある。あ、そうか、これはタイ語では書いてなかったのね(他の料理は、ちゃんとタイ語がローマ字表記してあった)。メニューをまじめに見てないのがバレバレ。でも、ウェイトレスは何かうれしそう。
 料理の味は、タイで食べるほど辛くはなかったが、それでもアメリカ人向けではなく、結構ちゃんとした辛さだった(ソムタムは、辛さの度合いを聞いてくれた)。
 最後にバッタイを食べ終わると二人ともお腹いっぱい。でも、まだ店を出て行くわけにはいかない。まだ0時になっていないのだ。仕方なく、二人でビールを追加する。
 寸前までフットボールを見ていたのだが、12時になる直前、店員がテレビのチャンネルを回した。画面にはTimes Squareが映し出される。後ろを見ると、客がみんな集まってきている。テレビには、目と鼻の先にあるTimes Squareが映し出され、ボールが降りてくるのを待ちかまえている。
 みんなテレビに映し出された、21世紀への残された時間を見つめている。23時59分50秒になると、みんなでカウントダウン。
5、4、3、2、1、"Happy New Year"とみんなで乾杯!。店員が記念にシャンペンとタイのお面をかたどったキーホルダーをプレゼント。
 カウントダウンが終わると、少しずつお客が減ってゆく。私達も12:30に店を出て、ホテルに向かう。まだ自動車は入れないが、歩行者の規制はなくなっている。と言うよりもみんなカウントダウンが終わるとさっさと引き上げてしまうのだろう。まだ賑わっているのはTimes Squareぐらいか?
 ところが、ホテルの入り口が賑わっていた。どうしたんだ?と思ったら、ガードマンが部屋のカードキーを一人一人確認している。2人そろってカードを見せると中に入り、さっさと部屋に戻った。日本はもうお昼過ぎか…。明日朝、G女史に電話しなきゃ。悪い事したなぁ〜。

まだまだ続く!…つもりだったけど、
これで終わりです。いつものごとく長文を読んでくださった方、ありがとうございました。