2003年旧正月、London & Paris 6
~ Air Franceなんて2度と使わない! ~

今年の旧正月休みのロンドン・パリ旅行記、亀の歩みのごとき様相を示しておりますが、何とか終わらせたいと思いつつがんばっております。
今回はパリ2日目、オルセー美術館に行ってきました。

2003年2月4日

1. ルーブル美術館
 
ホテルで朝食を取るのもバカバカしいので外で食べることにした。St. Germainに出るが、まだ閉まっている店が多い(朝8時ぐらい)。朝のきりっとした寒さがシンガポールの暑さになれた肌を引き締める様な気になる。
 テクテクとSt. Germainを歩くと、右手に開いている店がある。名前はStop Cluny。まぁここでいいか、と妻に合意をとって店に入る。私たちのほかに客はいない。なんかちょっとくたびれた感じの店だなぁ。カウンターで朝食とコーヒー、それにカプチーノを頼む。"Oui"とおっさんが言うとパンを焼き始めた。私たちは席に着くと、どこに行こうか話をする。せっかくパリに来たのだし、ルーブル美術館に行くか、ということになった。
 朝食を食べ、カプチーノを飲むと妻が食べ終わるのを見ながらほっと一息。その後お金を払って店を出る(Euro14.70だった。高い〜)。
 地下鉄がしまっているので、RERまで地下道を延々と歩く。朝なので出勤の人たちで結構混んでいる。Chateletで地下鉄に乗り換え(これがまた歩く)、Palais Royalに向かう。地下鉄から上がってルーブル宮に入る。きっとピラミッドの前には長い列ができている…と思ったら誰もいない。ガラスのピラミッドでは窓拭きをやっている。あれ?今日は休みか?あわてて歩き方を取り出す。あ、やっぱり休みだ。しまった〜。

2. ノートルダム大聖堂
 オルセー美術館は開いているらしいので、オルセーに目的地を変更。ルーブルから橋を渡り、オルセーに向かう。あまり距離はないので、15分も歩けばオルセー美術館に着いた。でも開館が10時なのでまだまだ時間がある。それじゃまずノートルダム大聖堂に行くか、ということになり、地下鉄に乗り込む。
 ノートルダム大聖堂は、私がパリに来ると真っ先に来るところだ。運悪く雨が降り出したので傘をさす。大聖堂前の広場には北京語を話すツアー客がいっぱい、みんな写真を撮ったりしている。ちょっとの間だけ雪に変わったが、みんな大喜びで写真を撮ってる。ああ、台湾の観光客だな。
 ノートルダム大聖堂の中は、いつもと変わらず薄暗い。ただ礼拝をやっているため中央が明るくなっている。「瀕死のキリスト」像も明るく照らし出されている。ベンチの上にカメラを置き、ズームを最大にして、タイマーで写真を撮る(フラッシュをたいても暗いから、当然フラッシュなし)。
 その後、大聖堂内をぐるっと一周して外に出る。さあ、オルセーに戻るのにはちょうどいい時間だ。再び地下鉄に向かう。

3. オルセー美術館
 
オルセー美術館はどうも正面玄関を改装しているらしく、横に入り口ができている。美術館に到着したのが10時5分前。ちょっとの間列に並ぶと開門になった。中に入ると、あれ?チケットブースがない。いや、あるんだけど誰もいない。いいや、そのまま入っちゃえ、ということで結局お金を払わずに入ってしまった。
 オルセーも3回目ぐらいかな?印象派の絵を中心に見る。実はあまり近代絵画には興味がない。印象派だけは好きだけど。モネ、マネ、ピサロ、ゴッホなど有名な印象派絵画が数多くある美術館だけに、印象派だけを見ていても結構時間がかかってしまう。3階まで階段で上がると息が切れるし。
 もちろん、他の絵画も彫刻も一通りは見た(が、よくわからなかった)。
 周りを見渡すと、小学校2,3年生ぐらいの生徒たちが15人一組ぐらいになってあちこちに座って、係員の説明を聞いている。この説明が結構楽しそうであまり退屈そうにしている子供がいない。私は子供の頃、絵を描くのが大嫌いだったし美術館なんかもほとんどいったことがなかった。もしこんな授業を受けてたら、果たしてもう少し絵心がついたのではないか…と考えてしまう。

4. 昼食
 オルセー美術館を午前中で切り上げ、とりあえずホテルに戻る。と言うのも近くにベトナム料理の店を見つけたので、そこで昼食をとることにしたからだ。
 ホテルから歩いて5分ぐらい、St. GermainとRue Mongeが交差する角にあるKim Lienというお店だ(歩き方にも出ている)。

Kim Lien Restaurant Vietnamien
33, Place Maubert, 75505 Paris
Tel: 01.43.54.68.13

 中に入ると、店はうなぎの寝床のように細長い(多分2階もあるはず)。アジア系はほとんどが店員、お客は白人が多い。メニューは写真つきでわかりやすい(と言うより、写真がなかったらフランス人だって何がなにやらわからないのでは?)。生春巻、ベトナム風サラダ、フォー(2人分)、コーヒー(2人分)、それにワインを頼む。昼食用のメニューには飲茶もあったりする。中華系のベトナム人が経営してるのか、それとも結局フランス人がベトナム料理と中華料理の区別がついていないのだろうか?「ベトナムコーヒーある?」と聞いたら「ない」との答え。あ、つまらないなぁ。
 頼んだものがあまりしつこいものではなく、あっさりした味のものばかり。お陰で量があったのにしっかり食べてしまった。おいしゅうございました。

5. モンマルトルの丘
 
さて、昼食も食べたし、かねてよりの妻のお望みである、モンマルトルの丘に向かう。地下鉄を乗り継ぎ、Anversの駅へ(と言うと簡単そうだが、またRERに乗るため延々地下を歩いたり、Gare de NordでRERから地下鉄に乗り換えるのでかなり歩いたり、と時間がかかった)。
 Anversの駅から地上に出ると雨がポツポツ降り出した。あらら。近くにはアラブ人街なんかがあって、なかなか面白い界隈なのだが、冬の雨には勝てない。とりあえずお土産屋が並ぶ狭い通りを登り、ケーブルカーに乗り込む(Paris Visiteが使える)。日本人のツアー客と一緒になってしまったが…。
 ケーブルカーを降り、回れ右をしてパリの街を見渡す。雨のせいで曇っていたのが残念。私はモンマルトルに来るのも3回目だが、初めてきた91年2月からほとんど変わらない街並みが広がっている。
 Sacre Coeur聖堂に入る。あまり好きな建物ではないが、中は厳かな雰囲気が漂う。特にドーム部分の天井を見上げると、壁画をじ〜っと見つめてしまう。
 10分ぐらいで聖堂を出る。誰か写真を撮ってくれないかなぁ、とあるカップルにお願いすると、私たちの写真を撮ってくれた後、自分たちのも撮ってくれ、と言う。そりゃもちろん…と思ってたらなんか違う。彼女と一緒に写真に納まってくれ、と。そりゃかまわないけど…笑顔で写真に納まった。
 階段を降り、小雨が降る中を再び地下鉄に向かう。

6. プランタンデパート
 観光は今日はこれでおしまいにして、次はお買い物。プランタンデパートに行きたいという。Les Oliveresのテーブルクロスが欲しいらしい。はいはい。私一人だとデパートなんか絶対に入らないので、パリのデパートはこれが初めて。
 地下鉄Haver-Caumartinから地上に出ると、すごい人出。信号を渡ればすぐにプランタンデパートなのだが、歩くのが大変だ。
 それはともかく、デパートに入り、エスカレーターを上がる。お目当てのフロアーに着いたのだが、Les Oliveresがどこにあるのかわからない。一通りフロアーをぐるぐる回った後、妻が店員に聞き、やっと見つけた。Les Oliveresはその昔、藤沢でも取り扱っている店があったらしく、妻が気に入っている。品定めをしていると、年配の女性店員が声をかけてくる…フランス語で…。英語が通じないので、何を言っているかさっぱりわからない。そんなこんなでお互い悪戦苦闘、それでもテーブルクロス大小2枚にランチョンマットなどを買う。
 店内はフランス語だけではなくて中国語、韓国語、日本語でアナウンスがあり、さらに旧正月にちなんで中国特集(?)をやっているらしいが、興味ないのでパス。
 そろそろユーロの持ち合わせが減ってきたので両替をしたくなった。隣のギャラリー・ラファイエットの両替所に行くと、「手数料4%だからやめといた方がいいよ」と言われた。しかも両替所の係員に。これは忠告に従った方がいいな、ということでアメックスのオフィスに行く。地下鉄で一駅、Operaで降りて歩いたのだが、何のことはない、プランタンから歩いてもたいした距離じゃなかった。何やってんだか。
 両替を済ますと、夕日の当たるオペラ座を外から見る(中に入らなかった)。おー、これがファントムの住処か。地下には湖があるんだろうなぁ、などとしょーもないことを考えながら、写真を撮る(実はオペラ座を見たのは初めて)。さ、歩きつかれたのでホテルに戻ろう。

Chez Jaafar Restaurant
22 Rue de Sommerard 75005 Paris
Tel: 01.46.33.95.40

 7. 夕食
 
パリに着いたときから、目を付けていた店がある。ちょうど中世博物館の斜め裏にあるのだが、チュニジア料理のお店だ。夕食に遠出するのもいやだし、ここにしようか、と言うことになる。店は外見同様小ぢんまりとした感じ。私たちがこの日最初の客だったらしい。ケフタ、ラムとソーセージの入ったクスクス、それにワインを頼んだ(Euro45、安かった!)。「このワインはBC300からチュニジアで作ってるんだ、ローマ時代よりも前から作ってるんだよ」と、力説されたワイン。少々アルコールが強かった気もするが、なかなかおいしかった(この店にはチュニジアワインを何種類かそろえている)。
 アラブ系の料理は、味がそこまで繊細ではないと思っているのだが、ラムもソーセージも肉のうまさが引き出されていた。しかし量が多い。最初に出されたクスクスをやっと食べきったと思ったら、気を利かせた店員がお代わりをドサッ!と出してくれる。勘弁してよ〜っ。
 私たちが食べ終わる頃には、店の中も満員、アラブ系の若者6人にフランス人女性2人などなど。
 満腹満腹、しっかり満足してお店を出る。さ、明日は帰国だ。


と言うわけで、しっかり長文になってしまいましたが…。次が最終回、AFへの不満爆発編です。もう2度と乗ってやらん。

続く