2003年旧正月、London & Paris 3
~ Air Franceなんて2度と使わない! ~
2003年旧正月のロンドン・パリ旅行第3回目、ロンドンお登りさん観光編です。
2003年2月1日
1. ミュージカルのチケットを買いに行く
昨夜はよく寝れた。メラトニンを飲んだせいもあるだろうが、夜中に目がさめることもなくぐっすり寝れた。
朝食をホテルで食べようと、レストランへ。席に着くと「イングリッシュとコンチネンタルのどちらにしますか?」と聞かれる。妻も私もすかさず「イングリッシュ」と答える。卵の焼き方、パンの種類、それにマッシュルームやハム、ソーセージなどの付け合せ(と言っていいのか>自分)を選ぶ。妻いわく「マッシュルームが卵とよく合う」とのこと。実際に食べてみるととてもよく合っていた。
コーヒーを飲みながら、ゆっくりと朝食を食べる。ウェイトレスの接客もとてもしっかりしている。だんだんと贅沢に慣れてきたなぁ…。もう安ホテルには泊まれないかも。
朝食を済ませると、まずミュージカルのチケットを買いに行くことにした。その後、バッキンガム宮殿の衛兵の交代だ。
地下鉄のGroucestor Rd.駅に着くと、ウィークエンドパスを買う。今回はカード専用の発券機がちゃんと働いていた。ところが改札を抜けると働いていない部分がある。ピカデリーラインに通じるエレベーターが封鎖されている。その前に張り紙。「消防士のストにより…(中略)Groucestor
Rd.駅のピカデリーラインのホームは閉鎖、月曜日の朝9時まで」おいおい、なぜに消防士が地下鉄と関係あるの?仕方なく他のラインに乗り、回り道をしてピカデリーサーカスに向かう。
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Les Misの劇場です |
ま、回り道ではあったが、雨上がりのピカデリーサーカスに向かう。HMVでミュージカルのチケットが買えるとのことだったので、近くのHMVへ。ところが「今晩のPhantomのチケット…」と言うと係員が首を横に振る。取れないらしい。直接劇場に行ってくれ、と言われてしまった。
Phantomの劇場は歩いて5分ほど。窓口にはすでに10人ぐらいが並んでいる。どうもマチネのチケットは余っているらしいが、夜はどうだろう?自分の番で聞いてみると「柱の陰の席しかありません」。そんな席ならいいや。全く、変な席を作るなよ…。
仕方ないのでLes Miserablesの劇場に向かう。まずピカデリーサーカスに戻り、そこからShaftsbury
Ave.へ。大きな通りにぶつかった左手にLes Mis.をやっているThe Palaceがある。急ぎ足で中に入ると、ここも10人ぐらいが待っている。ところが誰も窓口に向かおうとしない。変だ。近くの人に「並んでますか?」と聞くと「No」と言われる。とにかく窓口で「今晩のチケット2枚」と言うと、驚き驚き、前から2列目の真ん中近くの席が取れた。£40/person。
Shaftsbury ave.をピカデリーサーカスに戻る。途中で消防署の前を通るが、やっぱりストやってる。てめーら働け〜っ!
途中で左に折れ、中華街に入り込む。割とこじんまりした規模の中華街だ。とりあえず飲茶が食べれるレストランの目星を付けておく。なおこのときはあまり人出はなかった。
2. バッキンガム宮殿、衛兵の交代
ピカデリーサーカスから再び地下鉄に乗り、Green Parkへ。そこから公園を歩いてバッキンガム宮殿に。宮殿前はすでにお登りさんのご同輩がわんさかと山盛りになっている。隙間をぬって何とか柵にたどり着いた頃、宮殿の前庭で衛兵が整列しだした。
しばらくすると交代する衛兵達が入ってくる。軍楽隊も引き連れてなかなか賑やかだ。写真を撮ろうとするが柵にピントが合ってしまい、なかなかうまく撮影できない。
いよいよ交代の儀式の始まりだ。空を見上げると宮殿のポールに英国旗が翻り、曇り空から少しだけ日が差している。
交代の儀式自体は10分も見れば飽きてくるものだ。一つ一つの動作の意味がわかればいいのかもしれないが…。そういえば昔、プラハ城でも衛兵の交代を見たなぁ。あそこはなぜか、ヤギが横にいたけど…。あとは台北の国府記念館か。
しばらくすると軍楽隊が譜面台を持ち出し、演奏を始める。1曲目は雰囲気に合ったものだったが、2曲目がなぜかジャズ。大真面目なのか、サービスなのか?
この演奏が終わると、儀式も終わりに向かう。正面の扉が開けられて、軍楽隊と任務を終えた舞台が去ってゆく。と、観光客の群れもばらばらになって行く。
写真で見ると衛兵は黒い帽子(バズビー帽)に赤い服だが、冬場は紺色の服だった。ま、ロンドンに来たなら一度は見ておくものかもしれない。
3. 中華街でお昼ご飯
バッキンガム宮殿から歩いてウェストミンスター寺院へ向かう。St. James Park沿いの道を歩いていると向こうに大きな時計台が…ビッグベンだ。
朝食が豪華だったせいか、あまりお腹がすいていないので、ウェストミンスター寺院に立ち寄る。入場料が£6(割引券で£5)もする。高いなぁ。
寺院に入ると、あちこちに貴族や王族のお棺がおいてあったり、どこかの貴族のレリーフがあったり、で、今まで見た(主にカトリックの)大聖堂とは雰囲気が違う。う〜む、これがカトリックと英国国教会の違いか…。違ってるのは自分の勝手な思い込みだろうけど。個人的にはもう少し落ち着いた雰囲気の寺院の方がすきだ。
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中華街のLIDOレストラン |
Westminster駅から地下鉄でピカデリーサーカスへ、そこから歩いて中華街に向かう。中華街は朝と違ってものすごい人波だった。ちょうど旧正月にぶつかっているのもあるが、観光客だらけ、道の脇では旧正月グッズをうる露店が出ている。
当然どのレストランも満員御礼行列状態。朝のうちに目星を付けていたレストランもいっぱいだ。日本語でメニューが書いてある店は大体高めなので、日本語メニューのないレストランを選ぶ。Lido(麗都)と書かれた白い外壁のレストランに入る。ここも中で10人ぐらいが行列。その後ろに並ぶ。
途中であとから入ってきた人がドアを開けっ放しにしている。寒い!閉めろ!。といいつつ、待つこと15分、やっと順番が回ってきた。地下に降りろ、とのこと。1階にも席は空いてるのに…。
地下もやはり満員。でも観光客が多い雰囲気。白人と一緒の中国系、白人だけ、日本人だけ、など。何も聞かずにお茶を出す。「これ何茶?」「ジャスミンティー」。観光客ずれしてるなぁ…。「プーアル茶に代えて」と言うと一瞬むっとした顔。
飲茶はメニューに自分で書き込んでゆく方式(シンガポールもこの方式が多い)。こんな狭いところじゃカートは無理だわな。
エビ蒸し餃子、腸粉、チマキなど、いつもシンガポールで食べてるようなものを選んだが、お味はまぁまぁ。ただ、腸粉が冷めていた。全部で£20.60。飲茶で4000円も払うのは久しぶりだ…。
4. シャーロック・ホームズ博物館
昼食の後、リージェントSt.で少々ウィンドウショッピングの後、ベーカー街に向かう。ベーカー街である。ベーカー街。シャーロック・ホームズの名前を知らない人は多分、いないだろう。シャーロック・ホームズが住んでいたのがベーカー街221番地Bである(実在の人物ではないので、設定上ここに住んでいたことになっている)。実は小学生の頃、シャーロック・ホームズシリーズを読んでいた。今は推理小説とは縁がないが、やはり昔熱中したせいもあり、ぜひとも見ておきたいところだった。
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221 B Baker St. |
地下鉄のBaker St.駅から歩いてこの博物館に向かう。博物館は普通の下宿屋だった建物を買い取ったので、表向きは普通の建物だ。看板が出ているのでここが博物館だとわかる。
中に入ると1階はお土産屋。ドアを入ったところにレジ兼チケット売り場がある。ここも£6/person。イギリスは物価が高いなぁ…。
この建物は実際に下宿屋だったため、19世紀の下宿屋の雰囲気がよく出ている。2階は書斎とホームズの寝室、3階にワトソン博士の寝室がある。4階は蝋人形館みたいになっているが、もちろんホームズのお話の1シーンを模したもの。
2階の書斎にはホームズの鹿撃帽とワトソンの帽子がテーブルに置いてある。この鹿撃帽をかぶって写真を撮ったが…後で見ると全く似合ってない。う〜っ。
もちろん架空のお話なので、本当に使われたのは建物だけだろう。しかし、面白いものがあった。ファンレターなどが集められたアルバムの中に、英国歳入庁からホームズに送られたレターである(これは本当にまじめに出されたのだろう)。ホームズ氏の行き先云々と書かれたレター、まるでホームズが実在したかのようだ(実際、ホームズがラインバッハの滝で行方不明になった…出版当時は死亡とされた…時は、本当にホームズのお葬式を出した熱烈なファンがいたらしい)。
5. とりあえずホテルに戻る〜ミュージカルへ
ホームズ博物館からまずホテルに戻る。地下鉄を出るとグローサリーに直行、サンドイッチとヨーグルトと水を買い込む。昼食が遅かったのでお腹がすいていない。ホテルの部屋でサンドイッチとコーヒーで夕食を済ます。
CNNを見ていると、スペースシャトルのニュースをしている。特に珍しい話でもないのに…と思っていたら、信じられない映像が映し出された。Vapor
trailという言葉を聞いたのはこれが初めてだった。大気圏突入に失敗したのなら乗っている人達の生存は絶望的だ。言われなくても映像が物語っている。
ずっとテレビを見ていたかったが、ミュージカルはもっと見たい。PM6:30にホテルを出発する。
地下鉄を乗り継ぎ、ピカデリーラインに乗る。相変わらず満員だ。ところが途中の駅でアナウンスが流れる。「ドアに故障が見つかりました、ここで運転を打ち切りますので全員降りてください」おいおい。故障車両が行ってしまった後、乗客全員が狭いホームに残される。
腹が立つのは、次に来た電車が回送で、一度止まったもののドアも開けずに出発。次の電車は満員。でももっとつめれば入れるぞ。もっと中に入ってと言ったら「次のに乗ったら?」と冷たく言われる。くっそ〜。
やっときたその次の列車に乗り、Covent Garden駅へ。地上に上がるとこれまたすごい人出。で、方向がわからない。地図を見ながら歩き出したところで、一人の中年男性が親切に道を教えてくれる。感謝感謝。
6. Les Miserables
とりあえず開演3分前に劇場に入り込む。ほっ、間に合った(7時半開演)。ジャンパーを脱ぎ、席に着く…と…舞台が高い!前から5列ぐらいの席からは多分、役者の足元や舞台の奥は見えないだろう、というぐらいに舞台が高い(指揮者の頭の位置も比例して高かった)。
それはともかく、もう5回目ぐらいのLes Miserablesだ。ロンドンで見るのは初めてなので、NYCと何が違うだろう?と気合いを入れてみる。演出、曲目などは世界共通なので、それこそ見慣れたショーだ。
ストーリーを解説すると長いので省略するが、NYCに比べると舞台の奥行きが深いような気がした。おかげで役者が舞台の一番前まで出てくる機会が少ない。したがって前の方に座っている人は舞台奥で何が起こってるか見えない…。
スーベニアプログラムを買う。NYCと違って配役を書いた折込がない(別途£3かかるらしい)。表裏の表紙はNYCのスーベニアプログラムと同じ、中身も同じかな、と思ったらしっかり違っていた。
Lion Kingの劇場と同じく、やはり3階席まである。また、幕間に観客席で飲み物を売っている。私達夫婦はバーでワインを飲んでいたけど。
Les MisはNYCの公演が3月で終了するとのこと。これでブロードウェーのロングランはPhantomだけになってしまう。しかし、この日のロンドンの公演は、少なくとも満員だったし、ロンドンではまだ終わるわけではなさそうだ。
なお、ロンドンでは他にPhantom、Chicago, My Fair Lady, Grease, Mamma Miaなどを上演している。ミュージカルもさることながら、ストレートプレーやその他のショーの盛んなこと、Shaftsburyを歩くとよくわかった。地下鉄もエスカレーターや通路にいろんな演劇の広告が貼られている。こういう雰囲気はNYC以上かもしれない。
ショーが終わり、やはりまだ人通りが多い中をCovent Garden駅まで歩く。そこから地下鉄に乗って、一度乗り換えてGroucestor
Rd.に帰る。今日はかなり歩いたし、結構疲れた。
明日は大英博物館だね、と妻と話しながらホテルまで歩く。
続く
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