アメリカ旅行記(1998年12月26日 - 1999年1月5日) |
1. 目的
1) 10年前に留学した町を訪問する
2) NYCでミュージカルを見る
3) Philadelphiaの友人に会う
2.フライト
日 |
ルート |
フライト |
予約クラス |
12/26 |
NRT-ORD
ORD-STL
STL-Marion, IL
|
UA884
UA1097
TW7348
|
S
L
Q
|
12/28 |
Marion-STL
STL-ORD
ORD-LGA
|
TW7647
UA765
UA674
|
Q
L
L
|
01/04 |
JFK-NRT |
UA801 |
S |
会社に出入りしている芙蓉航空サービスにて手配。JPY163,000。
3.日程
12/26-12/28 |
Carbondale, IL←昔留学した町 |
12/28-01/04 |
New York, NY |
01/02 |
Woodbury Common Outlet及びNew Jersey(買い物) |
01/03 |
Philadelphia, PA←バスで移動。Peter Pan Trailways, USD32.00。 |
01/05 |
日本着 |
4.宿泊
街 |
ホテル名 |
料金 |
コメント |
Carbondale |
Days Inn |
US$42.00 |
シングルで予約したが、ツインの部屋をくれた。典型的なモーテル。インターネットで予約 |
New York |
Pickwick Arms Hotel
(230 E. 51st St. New York, NY) |
US$60.00
(シングル、 バス、トイレ別、税別) |
このホテル、2年前に比べてUS$10も値上がりしている。設備は全く変わりなく、かなり古い設備をメンテしながら使っている。ただし、不潔な感じは全くしない。
1階にあったレストランがなくなっていて、代わりにワインバーが12/31に開店。このワインバー、とても高い。それに、ホテル内で朝食を食べる場所がなくなってしまった。 |
5.ミュージカル
今回の旅行では、NYCでミュージカルを見るのが最大の目的でした。1週間の滞在のうち、5日で6本のミュージカルを見ました。見たミュージカルと、その感想を書いてみたいと思います。もちろん素人の「感想」「評価」なので、みなさんの参考になるかどうかわかりませんが。
日 |
ミュージカル |
劇場 |
劇場の住所 |
12/29 |
Miss Saigon |
Broadway Theatre |
53rd & Broadway |
12/30 |
Peter Pan |
Marquis Theatre |
211 W. 45th St. |
12/31 |
Ragtime |
Ford Center for Performing Arts |
214 W. 43rd St. |
12/31 |
Smoky Joe's Cafe |
Virginia Theatre |
245 W. 52nd St. |
1/1 |
Titanic |
Lunt-Fontanne Theatre |
205 W. 46th St. |
1/2 |
Cats |
Winter Garden theatre |
1634 Broadway (bet. 51 & 52) |
Miss Saigon
- 今回でこのミュージカルを見るのは4回目になる。当日の朝に劇場へ行き、チケットをとる。しかし、毎日のようにTKTSに50%ディスカウントのチケットが出ていた。
- 今回で4回目になるが、見るたびに質が悪くなるような気がする。今回のショーは、どうもオーケストラの調律がちょっと高めになっているらしく、演奏も歌もキンキンと高い音ばかりが響いていた。
- また、"The Engineer"の役が代役(Ming Lee)になっていたためか、どうも単に「コミカルなだけ」になってしまっていた。この役をこなせる「食わせ物」はもういないのだろうか?このショーは、The Engineerの演じ方一つで印象がかなり変わってしまう。
- ストーリーの中で気に入らないのは、「タイの歓楽街に遊びに来ているのが日本人」ということ。もちろん、現実にそういう日本人もいっぱいいるのは事実だが、他の国の人も多く来ている。なのにこのシーンで挙げられていたのが「日本人(Japanese)」だけだった。不公平だ!
- なお、1月17日から、主役のKim役をLea Salongaが演じている。彼女はロンドン、ニューヨークの両方の初演でKim役を演じていた人だが、NYCでもかなりの話題になっていた。
Peter Pan
- 子供向けのミュージカル。1月3日までMarriott Marquis劇場で上演されていた(その後は、4月から別の劇場で上演が続けられるらしい)。
- 子供連れの家族が大半で、男一人で見るものじゃないなぁ、と思いながら見ていた(女性二人、というパターンは違和感がない)。2階席だったので、上から見下ろすような感じで見ていた。
- Peterが空を飛ぶたびに子供たちがワーッと歓声を上げ、Hookと海賊が「Wendyを俺たちの母親にして、子供たちは海に放りこんじまおう」と言うと一斉にブーイング。なるほど、子供向けのミュージカルとはこんな物だなぁ、と思う。
- Peterが当然一番大事な役なのだが(主役の比重が他のミュージカルとは全然違う)、私としては、Hookと海賊たちの歌、踊りがコミカルかつきびきびとして、どれをとっても素晴らしかったと思う。特に、海賊たちのタンゴは必見だった。
Ragtime
- 12/31の朝、Times SquareのTKTSにて"Holiday Season's Special Matinee"のチケットを入手。朝10:30ごろ、誰も並んでいないのに窓口が1つだけ開いていて、係員に聞くと、特別に開けているとのこと。お陰でチケットはすぐに買えた(USD42.00)。
- このミュージカル、20世紀初頭を舞台とし、白人上流階級、黒人、新移民(東欧などからの白人の移民)の3つのグループが互いに接近したり、離れたり、その中でいろいろなドラマが見られる、というもの。最後は、黒人と白人、とくに資本家との対立という図式になっていたが、ミュージカル自体、出演者ともに非常に優れていた。最初は英語が分かりにくく、ストーリーがつかめなかったが、英語が聞き取れるにつれ、どんどんと話に引き込まれていった。今回見た中では一押しの作品だった。
- ちなみに、(自動車メーカーの)Fordの名前を冠する劇場で上演されているが、(移民労働者を搾取する)資本家として、Henry FordとJ. P. Morganが挙げられていた。ええんかいな…。
- なおこのショーは、98年度のトニー賞の第一候補だった(実際はLion Kingが取ったのだが)。確かに、素晴らしいショーだった。
Smokey Joe's Cafe
- このショーは特にストーリーがあるわけではなく、いろいろな歌(と踊り)が続いていく形式。個人の好みによるが、私はストーリーがしっかりしている方が好きなので、このミュージカルはあまり楽しめなかった。
- しかし、出演者は歌も踊りもとてもうまかった。また、アメリカ人になじみのある歌が多いせいか、1曲ごとの拍手や手拍子がとても大きかった。
- ただ、出演者全員がインカムをつけて歌うため、どの声も同じぐらいの大きさに聞こえ、誰が舞台上のどこで歌ってるのか分からなくなることがあった。
- 大晦日であったためか、カーテンコールの後、「蛍の光」を演奏、舞台の上だけではなく客席も一緒になって大合唱していた。
Titanic
- 12/31に劇場にて前売り券を買う。
- 映画を見ていないので比較はできないが、明確な「主役」をおかず、Titanicのクルー、乗客の人間模様を描き出すような構成になっていた。そのせいか、ちょっとストーリーが散らばり気味だったように感じた。
- このショーの中に、"Lady's Maid"という歌がある。3等客室に乗る、アメリカへの移民達が歌う歌で、アメリカに希望を託して移民してゆく人たちの夢を歌っていて、私の大好きな歌になった。
- なお、劇場のチケット売場の壁にはTitanicの乗客乗員の名前が書いてある。よくよく探すと、細野春臣のおじいさんの名前もあった。
Cats
- この日はNJに買い物に行っていたため、午後6時に劇場に走り込んでチケットを買った(TKTSにまだCatsのチケットが売られているのを確認してからだが)。TKTSは午後6時前でも長蛇の列だった。これに並んだら、1時間待たされただろう(=夕食を食べれない)。
- このミュージカル、明確なストーリーがないせいか非常にわかりにくい。原作は詩集なのだから、確かに詩の集まり、と言えばわからなくもないが…。前にNYC在住の人(複数)が「あまり面白くないよ」と言っていたが、そのわけがよくわかった。
- ただし私の見たミュージカルで、休憩時間中に観客が舞台に上がれるのはこのミュージカルだけだった。またこのとき、長老猫が何もしゃべらずにずーっと舞台に座っていた。
- 見た人は多分知っていると思うが、セットの中に、なぜかキリンビールの空き瓶もあったりする。
その他
- 12/31にChicagoのチケットを買おうと思い劇場の窓口へ行ったが、「US$150」と言われ、さっさとあきらめた(代わりにSmoky Joe's Cafeを見た)。強気な商売してるなぁ〜。このミュージカル、UAの日本語機内誌"Friendly Skies"によると、日本で公演するとのこと(2/26〜3/14まで、東京厚生年金会館にて)。
6. NYC雑感
- 42nd St.の再開発がどんどん進んでいる。この2年でディズニーストアーをはじめ、どんどん新しい建物ができている。今も何か新しい建物を造っている。この先どうなるやら…。ポルノショップが軒を並べていたのが信じられないぐらい。"Lion
King"を上演しているNew Amsterdam Theatreも、"Ragtime"を上演しているFord
Center for Performing Artも、この再開発の一貫として建てられた物である。
- NYCの治安がよくなっているのは、前から知っていたが、今回Manhattannのdown townに住んでいる、日本人女性(JFKのDuty Freeで働いている)と話したところでは、警官の数が増えるとともに、質がよくなった、ホームレス相手でもかなり厳しく取り締まるようになっている、とのこと。ただし、街角の屋台(ホットドッグとかを売っている)を撤去しようとしたのは、やり過ぎだったのではないか、とも言っていたが。とりあえず、観光客が行くようなところはかなり安全になったと思う。
- アメリカの景気がいい、というのはよく聞くが、レストランの数が増えていたり、デパートの人手を見ていると、その景気の良さを実感する。1/2にNew JerseyのParamusにあるMacy'sに行ったが、車を止める場所がないぐらい駐車場が埋まっていた。ただし好景気に伴い、物価もじりじりと上がってきているようだ。今回はWoodberry CommonでもMacy'sでも(値段が高いのと、円安気味のため)あまりたくさんの買い物はできなかった。
- 今年の年末年始も寒波がNYCを襲い、連日華氏10度、20度という寒さだった。今回は毛糸の手袋、帽子を必ず身につけていたが、それでも寒いぐらいだった。
- Woodbury Commonも好景気に支えられているためか、拡張が続いている。この一年の間に、TUMIが新たに店を出していた。
- 今回はミュージカル以外はほとんど観光らしいことはしていない。暇なときはホテル周辺をよく歩いた。2度泊まったことのあるホテルだったが、今までは周辺を歩くことはほとんどなかった。51st st周辺の2nd Ave.は、居住者向けのDeliやレストラン、スーパーなどが並んでおり、とても生活感あふれるところだった。もっと季候がよければ、気合いを入れて散策をしてみたくなった。
7.その他雑感
- イリノイ州カーボンデール(Carbondale)は、南イリノイ大学がある小さな町。1988年に1年間、この町で暮らしたことがある。景気の悪かった当時と比べ、モールやあちこちのショッピングセンターがどこも大きくなっていたり、レストランやファストフードの店が増えていたり、景気の良さが伺えた。なお、南イリノイ大学は新潟県中条町に現地校があり、そこから毎年大勢の日本人が留学してきている。
- 今回の旅行は飛行機が2回、バスが1回ディレイを起こした。それぞれ機体・車体の整備不良が原因だった。飛行機もバスも競争が激しいため、運賃を下げたりサービスを拡充したりしている。利益の確保のために合理化も大幅に進められているが、このコスト合理化が整備不良に結びついてないかなぁ、と思った。
- Philadelphiaも2年ぶりに訪問、友人2人と再会を果たす。Carbondaleにいたときの友人なので、ちょうど10年のつきあいになる。Philadelphiaでは、中華街のマレーシア系華僑の経営するレストランで食事。普通の中華レストランと違い、中華、インド、マレーなどいろんな料理が食べられた。
と、雑感ばかりを長々と書き連ねてみました。やっぱり短くならなかったなぁ。
以上!